大会連覇ならずも、誇りある準優勝。「この経験を胸に、強く」と神谷監督
◼︎2025 SV-V.LEAGUE U15 CHAMPIONSHIP supported by OPEN HOUSE GROUP決勝大会
期日:11月15日(土)〜16日(日)
会場:パナソニックアリーナ
結果:
【準決勝】2-0 (25-20,25-18) vs. 北海道イエロースターズU15
【 決 勝 】0-2 (14-25,22-25) vs. 大阪ブルテオンU15
SV.LEAGUE、V.LEAGUEのU15世代の大会として設けられている「2025 SV-V.LEAGUE CHAMPIONSHIP supported by OPEN HOUSE GROUP決勝大会」が開催された。前身の「Vリーグジュニア選手権大会」から数えて大会6連覇を目指したWD名古屋U15は、決勝で今年9月の「全国ヤングクラブ大会」優勝チームである大阪ブルテオンU15と対戦した。
「ブルテオンはレシーブがとてもいいので、拾えないぐらいに火力MAXでどんどん攻めて、リードして勝ちきろう」という吉永透麻キャプテンの言葉どおり、第1セットは7-4と先行する立ち上がりになる。だが、相手の攻撃にやや受け身に回るとブロックにもつかまりだし、11-13から7連続失点。そのまま第1セットを先取される。
第2セットも4-5から5連続失点を喫して苦しい展開が続く中、9-16からエースの今峰慶丞が自らのアタックでサイドアウトを奪うと、続けざまに「自分の見せ場だと思って。いつもどおりを心がけました」と力強いサーブでブレイクを重ねる。6連続得点を挙げて一気に詰め寄った。終盤で競り合ったものの、しかし最後はミスも出て勝利とはならなかった。
大会連覇は叶わず、3年生たちにとってはWD名古屋U15での公式戦はこれが最後となったが、「この1年間、結果を残せず悔しい思いをしてきましたが、負けるたびに糧として成長してくれたチームなので。この経験を無駄にせず、U15チームで得た経験と誇りを胸に強く生きてほしいと思います」と神谷雄飛監督はエールを送った。
U15チームからシニアのWD名古屋へは、「豊田合成トレフェルサジュニア」(当時)の出身者第1号として、この2025-26シーズンに山﨑真裕が入団を果たしている。山﨑に続くトッププレーヤーが一人でも多く、ここから誕生することを願ってやまない。

【コメント】
■神谷雄飛 監督
「3年生たちにとって最後の大会でしたので、悔いなく、やり残したことがないように、という意識で日々の練習に取り組んでもらいましたし、大会連覇がかかっていたとはいえ、それをプレッシャーに感じることなく『一戦必勝でやるだけだよ』と伝えていました。決勝では、粘りが出てくるまで少し時間を要しました。相手の攻撃に対応できず、つなぎのクオリティに関しても相手がうわてでした。ですが、一度いいプレーが出始めると、自分たちは高い個の力を備えた選手が多いので、得点する展開に持ち込めたと感じています。
U15チームには毎年、有望な選手が多いので、彼らをいかに育てるかは指導者として常に考えていることです。技術面はもちろん、中学生世代は精神的にも未熟なところから一気に大人になる段階なので、取り組む姿勢やそれこそプロ意識を持って競技に打ち込めるようにこの時期から指導していきたいです」
■吉永透麻(よしながとうま) キャプテン
「先輩たちが5連覇の記録を残してきた中で、自分たちも続くんだという思いで大会に臨みましたが、決勝ではブルテオンに粘り負けしてしまいました。U15チームに入団したことで、プロ選手を身近で感じることができましたし、たくさんのことを学べたので感謝しかありません。それに同期たちはほんとうに個性が強すぎるくらいで(笑)、暗くなるような選手は一人もいませんでした。後輩たちには来年こそ、全国ヤング大会とSV-V.LEAGUE U15 CHAMPIONSHIPで優勝してほしいです」
■今峰慶丞(いまみねけいすけ)選手/「優秀選手賞」受賞
「ブルテオンは守備が固いチームなので、自分たちが弱気でプレーしても通用しないからこそ、強気で1本1本のスパイクを打つことを意識していました。自分は1年ほど前にWD名古屋U15に入団したのですが、ミスしても優しく助けてくれる仲間がいて心強かったです。今回、個人賞を取れましたが、みんなのおかげなので感謝したいです。高校に進学すれば、みんなとは対戦相手どうしになるかもしれませんが、そのときは感謝の気持ちをボールに込めて戦いたい。迫力があって、どんな人が見ても応援したいと感じてもらえるような選手を目指して、これからも競技に励んでいきます」