悲願の初優勝にあと一歩届かずも「一人一人の自覚が見えた」と神谷雄飛監督
集大成のSVリーグU15チャンピオンシップで頂点を目指す
◼︎第29回全国ヤングクラブバレーボール大会
期日:9月26日(土)~27日(日)
会場:大阪府立門真スポーツセンター(東和薬品RACTABドーム/大阪府門真市)
結果:【予選リーグ】
第一試合 2-0(21-15,21-10) vs.鴻巣サリーレ(埼玉)
第二試合 2-0(21-17,21-14) vs.ブレイザーズ和歌山U15(和歌山)
【決勝トーナメント】
一回戦 2-0(21-19,21-16) vs.ラポールMITOYO(愛媛)
準々決勝 2-0(21-14,21-14) vs.IZULU U14 バレーボールクラブ(静岡)
準決勝 2-0(21-19,21-14) vs.八条クラブ(京都)
決勝 1-2(23-25,25-16,12-15) vs.藤枝リアン(静岡)
※決勝のみ25点の3セットマッチ。最終セットは15点のジュースあり

<初優勝を目指して大会に臨んだWD名古屋U15>
中学生世代のクラブチームナンバーワンを決める「全国ヤングクラブバレーボール大会」へ臨んだWD名古屋U15。チームを指揮する神谷雄飛監督は「今年は勝負できる」と初優勝へ思いを強めていた。というのも今シーズンの代がスタートし、今年の春先から参加した大会で負けなし、と成果を残してきたからだった。
いざ大会本番では初日の予選リーグ戦(3チーム1組の総当たり戦)で2勝を挙げて、翌日の決勝トーナメント進出を決める。悲願成就へ。一回戦から決勝まで最大4試合というタフなトーナメントを勝ち上がるのみだった。

<神谷監督が指揮を執り、試合中もムードを高めながら戦った>
一回戦は今夏の全日本中学校選手権大会にも出場したラポールMITOYO。身長185㎝・最高到達点330㎝のエースを擁する相手に対して、WD名古屋U15は第1セットの開始こそ3連続失点を許すが、こちらもエースの永田俊キャプテンが中心となって得点を重ねる。12-15から4連続得点で逆転に成功して、最終的に第1セットを取り切ると、第2セットは永田の対角に入る菱田梨杜がアタックにサービスエースに、とアクセントに。19-16から最後は永田が連続得点をマークして、一回戦を突破した。

<(左から)エースの永田と守護神の馬場>
準々決勝の相手はIZULU U14 バレーボールクラブ。静岡県にひしめく強豪クラブの一角だが、その強敵に対してミドルブロッカー小早川煌音がクイックやサーブで得点を重ねてリズムをつくる。相手の力強いアタックを、こちらはしっかりと複数枚のブロックで仕留めるなど流れを渡すことなく、終わってみれば快勝を収めた。
そうして、続く八条クラブとの準決勝は菱田やオポジットの渡辺海聖によるサービスエースで着実にブレイクを奪い、優位に試合を進める。第1セット中盤にリベロの馬場慶が両足をつるアクシデントに見舞われたが、代わりに入った京谷幸成がしっかりとレシーブで攻撃の起点をつくり、これには馬場も「日頃の練習も頑張っていたけれど、なかなか出場機会が少なかった(京谷)幸成くんがこういう場面で頑張ってくれたのが嬉しかったです」と感謝。全員がどんな状況でも自身の役割を果たす、まさにトップチームのWD名古屋を彷彿(ほうふつ)とさせる戦いぶりで準決勝をクリアした。

<守護神の負傷離脱をカバーしてみせた京谷>
頂点まであと一つ。静岡県を代表するクラブとして長年活動する藤枝リアンとの決勝は第1セットの4-3から菱田がアタックで連続得点をマークすると、渡辺のサービスエースも飛び出して8-3と引き離す。だが17-13から2度の3連続失点を喫して逆転を許すと、そこからは追う展開となり第1セットを落とす。「(序盤のリードで)気が緩んでしまった。そこを締められなかった僕のミス」とは神谷監督の言葉だ。
それでも第2セットは3連続得点で幸先よくスタートをきると、小早川のブロックなどでじりじりとリードを広げていく。終盤には渡辺がライト方面から得点を奪い、第2セットを取り返した。

<藤枝リアン(手前)の攻撃をはねかえす>
運命の第3セットは反対に3連続失点で始まると、アタックミスも重なり、3-8でコートチェンジへ。永田は「決勝では足がもつれて、うまくジャンプができなくなった」と疲労と向き合いながら、それでも何度も上がってくるトスへ腕を振り抜き、4-8からブロックシャットを浴びたが「絶対に決める気持ちでした」と直後のプレーでしっかりと得点する。さらに菱田や渡辺が両サイドから、そこに小早川が要所でクイックを決めるなど、満遍なく攻撃を仕掛けて10-11と1点差まで追い上げた。
しかし、反撃もここまで。「ほんとうに拾われて、拾われて…粘り負けでした」と神谷監督が唇をかんだように逆転までにはいたらず、準優勝に終わった。

<決勝を終えて、涙を浮かべた選手たち>
「ブロックディフェンスを磨いてきましたが、決勝では相手に高さのあるアタッカーもいて、どうしてもブロックの腕を前ではなく、上に上げてしまっていました。そうなると、ボールをはじきますし、間を抜かれる場面も多くなる。教えてきたつもりでしたが、いざ相手を前にすると意識してしまいますよね」と神谷監督は悔やんだが、そのうえでも選手たちの戦いぶりをたたえた。
「チームが始まった当初は永田頼りでしたが、今では誰かの調子が悪くても、誰かがカバーできるようになりました。決勝も永田が苦しんでいるところを、渡辺が頑張って得点を決めて食らいついてくれた。その部分で、一人一人の自覚が見えたのはよかったですね」
全国ヤングクラブバレーボール大会ではあと一歩に泣いたが、チームとしては11月21日(土)〜22日(日)にOPEN HOUSE ARENA OTA(群馬)で開催される「2026 SV.LEAGUE U15 CHAMPIONSHIP supported by OPEN HOUSE GROUP」決勝大会への出場が決まっている。3年生たちにとっては集大成の場。そこで大同生命SVリーグの、U15チームの頂点を目指す。

<攻守両方さらにサーブでも高い貢献度を示した菱田>
【大会を終えてのコメント】

神谷雄飛監督
「セッターを除く5人全員が打てるチームをつくることができました。その強みは今大会を通して発揮できたと感じています。決勝の藤枝リアンさんはディフェンスも硬くても、ほんとうに素晴らしいチームでした。その相手と対峙したうえで、選手たちを勝たせてあげたかったです。次のSV.LEAGUE U15 CHAMPIONSHIPが集大成になりますから、今日のように涙ではなく、笑って終われるように残りの2ヵ月近くを過ごしていきます」

永田俊キャプテン(アウトサイドヒッター)
「試合中もしっかりと全員がコートを駆け回ることやお互いの声かけもできていたので、チームとしてやれることはできていました。また過去に出場したときよりも今大会では体力的にも余力を持って戦えていたことは、全員の成長だと感じました。ですがサーブレシーブからのアタックがまだまだ甘いので、そこを修正してSV.LEAGUE U15 CHAMPIONSHIPに臨みたい。絶対に優勝します!!」

馬場 慶(リベロ)
「準決勝で両足のふくらはぎが、決勝では両足のももがつりました。大会を通していつもより動けていた気はしますが、やはり足をつったあとは動きが鈍くなったり、滑り込んでボールを捕りにいく際も怖さがあったので、そこはもったいなかったです。次のSV.LEAGUE U15 CHAMPIONSHIPではチームを勝たせられるようなプレーをして、必ず優勝します」